お客様が御自宅や御社の塗装工事をお考えになられた際に、全国に数多くの塗装業者、塗装店がある中で塗装の施工技術、サービス内容が均一に一貫してお客様にご提供されているのか?

と疑問に思われたことがあると思います。お客様ご自身で多数の塗装業者がある中で優良店を厳選、選択する事が大変困難に思われていると思います。

創業が長い会社なんだから安心だ、ハウスメーカーに依頼して一般的な塗装相場より高いお金を払えば当然に良い材料、施工サービスが受けられるとお考えではないでしょうか?

はたしてその2点で優良なサービスを受ける事が出来るのでしょうか?

以前ハウスメーカーに依頼されて塗装したけどイマイチ納得する事が出来なかったお客様もおられると思います。今回は「全国の塗装業者、塗装店全てが共通に同じく塗装の施工技術、サービス内容が均一に一貫してお客様に提供出来ているか?」の中でお伝え出来ればと思います。

 

1  塗装業者、塗装店のお客様への技術、サービス内容の実態

 

1 一般的な優良塗装業者、塗装店はある程度の施工規定はある

私が思う優良塗装業者、塗装店とは利益追求の前に技術、知識をお客様方に均一に一貫して提供することを念頭に考えておりますので優良塗装業者、塗装店は必ず社内施工規定はあると考えます。

※施工規定とは、お客様の建築物(住宅等)を均一に一貫して技術サービスを提供する為に必要不可欠な、会社内の施工の仕様の事を言います。

(壁、屋根ケレン施工の仕様、養生施工の仕様、壁、屋根塗装施工の仕様、付帯設備塗装施工の仕様、掃除、仕上げ施工の仕様、施工する順序)

 

2 優良塗装業者、塗装店と評価されている業者であっても施工する人間しだい

インターネットやsnsで優良と評価されている塗装業者、塗装店であっても必ずとして優良な施工がお約束されているとは限りません。

優良な塗装業者には必ず腕が良く、良心を持ち合わせた職人さんが在籍されていると思いますが、その塗装業者、塗装店全員が同じ技術や知識を持ち合わすことは私の経験から無理だと断言できます。

当然に腕の良い、良心を持った職人さんが施工された現場は優良な内容で施工されると思いますが、同塗装業者であっても優良な職人さんが一人で全ての現場を回すことはできません。

同塗装業者は止むを得ずに他の職人さんに現場をお願いしなくはならないのが現状だと考えます。1つの塗装業者、塗装店が多数の現場が重なると現場の質が落ちることは塗装業者、塗装店がお客様に語りたくない免れない事実の1つと言えそうです。

 

3 全国に多数の塗装業者、塗装店があるので施工規定もなくして運営している業者も少なくない

私は数々の塗装業者さんと共に仕事をさせていただき、様々な塗装業者、職人さんを見てまりました。私が実際に見た1つの塗装業者の例でお話しさせていただきたいと思います。

その業者さんは社長さんが元々建築業界で営業されて来られた方で、社長さんご本人自身が建築業界で働いて来られた自負もあり「私は塗装位の知識は、完璧に理解している」と誤解されている方でした。

私が思うに、1つの業種を理解し会得する事は容易な事ではありません。長年、塗装業界だけで従事して来た者から見ますと、はっきり言わせていただきますが、その社長さんは完全な素人なのです。

例えば、現場施工中に職人さんが材料の塗料が足りなくなり材料の追加を会社にお願いします。当然の事です。しかし、その社長さんは材料の追加を受け入れません。

社長さんは現場をまったく知りませんので、100平米の壁があれば使用する塗料の量も毎回同じだと思い込んでいるのです。

現場を終わらせなくてはならない立場の職人さんが困った結果、不本意ながらでありますが本当は3回塗りのお約束を守れず2回になり、塗料を薄く薄くシンナーでのばし使用して何とか形にした感じで、お客様とのお約束とはかけ離れた施工で終わらせるしか出来なかったのです。

この結果からわかりますが、結局マイナスを被らせられたのは、無知識のお客様と言うことで終わりなのです。

事実、この様な経営状況で運営されている塗装業者、塗装店は多数存在していることをご理解されていたほうが、賢明だと言えます。

実際に私の感覚でも、同じ同業として腹立たしさもありますが、施工意識が低く、技術の前に利益追求が先を行く同業者が大変多くいることを感じております。

そして今、現在に至っても自社施工規定が無いその塗装業者さんは、悪ぶれる事なく、当たり前に同じ事を繰り返しているはずです。

 

4 価格競争の結果、施工内容の低下

どの業種でも価格競争の結果、製品品質の低下は考えられると思います。現在、塗装業界は、時代の流れもあり、インターネット、sns(比較サイト)を利用して集客を集める流れになって来ていると考えられます。

まず、お伝えしたいのはインターネットで出てくる住宅塗装相場は正直なお話、会社経営する上では、限界値ではないかと私は考えます。

比較サイトからの集客になりますと相見積もりが当たり前になります。比較サイトにマージンが発生します、そうなりますと当たり前ですが業者間の価格競争なり、ただでさえ厳し値段をさらに落とす交渉をせざるを得ないのです。

先程ご説明した通り、一般的な優良な塗装工事が出来るお値段の限界値であるために、どこかで帳尻合わせをしなくてはなりません。塗装業者、塗装店は会社を存続していくために、自分達が被る選択はしないと言い切ってもいいでしょう。

利益優先主義の会社が利益を上げ、良心を持ち合わせ経営されている会社が苦しめられている様に私は思います。まさに、現日本社会の縮図ですね。

 

2  お客様が出来るだけ、最高の技術、サービスを受ける為の解決策

 

1 国家資格を保有する者が在籍する

建築塗装技術者の中で最高位の国家資格になりますのが、建築塗装一級技能士の資格になります。建築塗装一級技能士の資格は、実務経験が7年以上がありませんと試験資格が得ることが出来ない資格になります。

実技試験、筆記試験2つを合格して取得できる資格になります。実技、学科ともに講習を受けたから取得できる簡単な資格ではなく、合格率50%さらに毎年何度も受験される方もおられるので、なかなかハードルの高い資格になります。

私の経験上すべての建築塗装一級技能士が、有能な人物と限りませんが、施工する上での信用のものさしとして考えていいでしょう。

お客様が塗装業者を選ぶうえで「国家資格を保有する者が在籍し、その保有する者が現場責任者である」、体制が取れているのかをお客様が意識されていることが非常に重要です。塗装業者、塗装店を選ぶうえで国家資格の保有の有無は絶対必須条件といえるでしょう。

 

2 塗装業者、塗装店にその旨を意識して伝える

塗装業者、塗装店の目線はお客様の知識量をまず知る事から始まります。知識が全くないと判断されれば、塗装業者の思う壺になってしまう事が考えれます。ですから、塗装業者に無知識だと認識されない様にする事がとても大切です。

無知識だからといってお客様が遠慮する必要は全くありません。むしろ遠慮する事なくガンガン質問するようにしましょう。

先程お伝えした「塗装業者、塗装店のお客様への技術、サービス内容の実態」にも目を通していただき、お客様の知識の参考にしていただければ幸いです。

塗装業者、塗装店に多少の知識を認識しているお客様だと思わせることが出来れば、手抜き工事をされる確率がかなり低くなることは間違いありません。

 

3 お客様が塗装工事を業者に丸投げせずに気持ちだけでも工事に参加している意識

塗装工事が決まり、工事が着工してからのお話ですが工事が始まれば営業から職人さんに入れ替わります。営業の方に色々お話して来て、工事着工まで来たのだからもう後はおまかせでと….皆様なりがちだと思います。

営業と工事部では、同じ会社であっても働いてる場所も内容も違いますので、意外とコミュニケーションが取れていないことがおおいに考えられます。

現場に入る職人さんが施工するのですから、職人さんとコミュニケーションを取る事が非常に大切なことになります。ですから、お客様が思うことがあれば何でも職人さんに聞くようにしましょう。営業マンに聞くよりも的確な意見を答えてくれるはずです。

そのようにお客様が職人さんに積極的にコミュニケーションを取るようにしていただければ、職人さんはお客様に見られているという意識を持つ様になるはずです。

なんだかんだ言っても「お客様が自分達の仕事みているぞ!」が一番効果的だと私は考えます。

 

4 お客様ご自身がある程度の住宅塗装の予備知識を知る事

上記でもお伝えしましたが、お客様が最高の技術、サービスを受ける為には、お客様が多少なりとも予備知識を入れておくことが非常に重要という事です。

上記のおさらいになりますが、もう一度確認したいと思います。

1つ目「国家資格を保有する者が在籍しているのか?」を必ず塗装業者、塗装店に聞いてみましょう!(技術意識の高さの証明になります)

2つ目は、その国家資格保有する者が現場を施工、管理の全てをできるのか、どの様な流れで工事を進めて行くのかを工事が着工する事前にしっかりと打ち合わせし、着工手順を説明してもらいましょう!(着工手順もない、説明も明確にできないのであれば要注意です!!)

3つ目は、施工着工後にお客様ご自身が気持ちだけでも良いので現場に参加すること、業者に現場を丸投げしないことです。

例えば、「ここの壁はまだ1回目の塗装ですか?」、「屋根とても綺麗になったね」などの何気ない一言一言がとても大切なのです。

できるだけ沢山の声をかけてみて下さい『あなたのお仕事見てますよ!』が何よりも良い仕事をしてもらいたいお客様にとって一番有効な対策になるはずです。(お客様が業者に問うことによって、業者側にお客様の意識の高さを知る事に繋がります)

 

3  塗装従事者の私が思うこと、考える事

 

今回、私がブログを書く上で、お客様にとって有益な情報とは何か?と考えました。まず、少しでもお客様に塗装業者、塗装店の内部事情、考え方、目線をお知らせし、お客様はどの様に考え、業者を選び、対応すればいいのかをお伝えする事に至りました。

上記を見ていただき、少しでもご理解いただけたでしょうか?

お客様が、満足、納得のいく塗装工事にする為には、何点かのポイントをお客様ご自身が、理解しておられることが非常に重要なのです。

この事を踏まえて業者を厳選していただければ、お客様の満足、納得の行く結果により近づけると、私は考えますので是非、住宅、御社の塗装工事される際にはこの事を念頭に考えていただければと思います。

今回は、長々と長文になりまして申し訳ございませんでした。次回は簡潔に分かりやすく書けるように努めて参りますのでよろしくお願いいたします。

これからも、お客様にとって有益になると考えられる事を、随時、透明性を意識して情報発信していきたいと思っています。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。  金子